さあ婚活、でもマッチングはどうしているの?
そこはネットと言えども昔ながらの「お見合い」と何も変わりません。
もし昔と違うところがあるとすれば、「つきっきりで仲人役をやってくれる人はいない」ということでしょうか。何でも自分で判断して行動しなければならない、というところかも知れません。
したがってそこに至るまでの方法、つまり「マッチング」ということになりますが、主催者側もこれをどうビジネスにするか、それが業界の競争、知恵の絞りどころになるわけです。
婚活はネットによって進化しています。
登録もしやすくなり、おかげで会員の幅も広くなりました。今のネット婚活は昔のような結婚相談やお見合いパーティーとは少し違ったものになっています。
しかし昔からの流れとして各業者さんがこれを引き継いでいますから、今のネットにもそれぞれに特色や特徴があるのです。
実は私は、お見合いパーティーの司会をしていたことがあります(笑)。
うまく進行してカップルが成立した時は、参加者のみんなが一緒に喜べたものです。
今の婚活はネットを活用したものが中心となりますが、同じように歓びのある出逢いとなればいいと願っています。
ネット婚活には色んな形態があります。それはまるでビュッフェの料理のようなものです。実際にケータリングを頼んでそんな料理を出していた頃もありました。
では、それぞれの料理はどんな特徴があるのでしょう(笑)。
今日はそんな昔からの流れを踏まえて、今のネットの婚活、特徴をざっと見てみたいと思います。
1.パーティ推奨型
2.条件厳選型
3.マッチングサービス型
4.従来からの結婚相談所の延長、セラピー・相談型
5.アプリなど出逢い系の延長型
1.パーティ推奨型
これは少し昔に流行った「お見合いパーティー」が、もっと効率よくブッキング(予約)できるように工夫されたものになります。
昔のお見合いパーティーというのは参加者を集めるのに苦労したものです。
そのため、男女の人数が揃わないからとサクラを入れてみたり、友人知人に参加するよう頼んでみたりと、緩んだ状態になってゆきました。
そんないい加減なことになってしまったのも、参加者の予約を整理したり運営管理がなかなか上手くできなかったということがあります。
パーティには実際の会場を押さえることが必要になりますし、参加者は男女がほぼ同数である必要もあります。
そして軽食や酒など、会話を弾ませてもらったり、パーティの格調のために色んな舞台設定が必要になります。
苦労して開催しても参加者の質に左右されることもあります。
パーティの主催は気苦労の耐えないものでした(笑)。やがて簡易なパーティへとなっていたのも参加者のコントロールが難しかったということがあると思います。
今はネットでの予約が中心になりましたから、そういう予約面でのドタバタはあまりなくなったように思います。
昔は、都合がつく男女を揃えてからパーティー会場を予約し、人数分の料理やドリンクを注文するなど、運営が困難なものでした。
やがてお見合いパーティーは当日予約さえ可能になってゆき、お酒も出せず、サンドイッチすら出ない状態になってゆきます。
せいぜいペットボト ルのお茶とポテトチップで済ませるようになってゆき、果ては何も出ない「会場の提供だけ」というイベント型へ劣化していったのです。
この状態をネットが助けました。
ネットで予約してもらい、募集をかけて都合がつく男女が集まるまで待てばよいのです。
もしこうしたパーティ開催型の婚活サイトを利用するのであれば、「待たされることがあるかどうか」に注目してみてください。
日程を待たされたり、こちらがある程度は都合を合わせなければならないパーティーというなら、きちんと運営がされているはずです。
2.条件厳選型
これはお見合いパーティーと結婚相談所の中間のようなものかも知れません。相手への要望というニーズを捉えようとして登場したものです。
「転職サイト」に喩えて言えば、いわば「ヘッドハント系」ということになります。
かつてのお見合いパーティにもそんなタイプのものがありました。
お医者さんや弁護士、そうした男性の名簿を使って「ハイクラスの出逢い」ということで運営される会があったものです。
しかし反面、こうしたスクリーニングや条件というのは時代の影響をまともにかぶります。
弁護士や歯科医は今や斜陽な資格だったりします。
誰でも安定して高収入が望めるという花形職業ではなくなりました。
単に弁護士や歯科医というだけではどんな生活が出来るかは分からなくなってしまったのです。
また今は、個人情報について厳しくなりました。
主催者がかつてのように名簿を整理したり、名簿の入手すら難しい状態かもしれません。
こういう名簿系の婚活は女性から会費を取ることが多いのですが、女性の登録者もないものねだりが過ぎてカモにされてしまう、かつてはそんなことも起きています。
この点は今も昔も変わらないように思えます。サイトや主催者のブランドに注意していれば質の悪い名簿や会員を使った業者には当たらないはずです。
ただ、こういう条件型のサイトにはあまり強い希望や拘りを持たないことです。
最低限はこれだけと決めるぐらいで、相手を職業やクラスだけで見ることはあまりお勧めしません。
それは、なぜ自分は婚活をしているのかを考えればよいと思います。
パートナーがいれば寂しい人生ではなくなるのに、相手に要求することばかりではいけません。
相手の職業と結婚するわけではないのです。
あまり相手の職業にこだわり過ぎてしまうと、想像と違っていたために結婚してから後悔することになってしまっても困ります。
そんな場合、相手の職業がきちんとしたものなだけに、なかなか引き返せないものです。
そうしたケース、例はいくらでもあります。
3.マッチングサービス型
「マッチング」というのはコンピューターのプログラムに依存しているところがあるので、ある意味ではブラックボックスかも知れません。
居住地、お互いの年齢や生活習慣などなど、サイトで入力したことを何らかのアルゴリズムですり合わせているのですが、それらがオープンにされていることはあまりないからです。
こういうサイトは、そのうちAIなどを駆使したりしてゆくのかも知れませんが、今は単に条件が似ているものを検索しているところがほとんどでしょう。
つまりサイトでは各種の条件検索をしますから、入力項目が多ければ多いほどマッチング結果は信頼できるということにになります。
だから、入力をためらうような項目にも臆せず、きちんとデータを入れた方がいいということになります。
サービスの側でもそうした露骨な入力項目を用意している場合が多いものです。しかしマッチングのためのデータなのですから、何も他の会員全てにオープンに晒されてしまうのでなければしっかり記入しておくべきでしょう。
ただ、こういう内容が流出したりすれば大変です。
サイトのセキュリティがしっかりしているのかは気にした方がいいかも知れません。
もちろん登録されている会員数の多さもマッチングの精度に関わります。
そう考えると、どんなにマッチングのプログラムが優秀だとしても、結局は会員数の多さが第一ということに尽きます。
これだけ婚活サイトがひしめきあっている中で、大きな登録シェアを占めているサイトかどうか、会員数が多いかどうか、その辺りが注目点だと思います。
例えば、50代と年齢を絞ったり、子供がいないことに限定したり、地域限定だったりと、ごく狭い範囲でマッチングしようとするのはひとつの方法だと思います。
狭い条件限定であればマッチングの精度は上がるでしょう。
しかしそれでも、会員数が一定の数は必要になります。
加えて、マッチングというのは、お互いの条件が合ったとしてもどれだけ人間としての相性が合うか、それはまた別のことです。
結局、会ってみるまでの背中を押してくれるキッカケのひとつ、そのぐらいに考えておいたほうがいいのかも知れません。
4.従来からの結婚相談所の延長、セラピー・相談型
ネットで手軽に登録はできるのですが、一度は来所するよう求められる婚活サイトというのもあります。
名簿があってもネットでは見られないこともあります。
ネットのフォームで細かい条件やこちらの状況をお知らせしても、来所を必ず求められるというところもあります。
これは簡単に言えば「営業的なマッチング」だということです。
別に変なものを売りつけられるということではありませんけれども(笑)。
婚活に関しての悩みや結婚についての相談、そうしたことが親身にされるのが普通です。
「営業的」というのは、実際に来所した登録ユーザーが写真やプロフィールを見るわけでが、そこについてくれる担当者が、この人がいいとお勧めしてくること、推薦してくるという意味です。
また婚活に関する相談の内容を踏まえてアドバイスもしてくれますから、婚活という結論へと引っ張ってくれるサービスだと言えます。
結婚にまで至ればその会の実績になりますし、会員がカップリングすれば成約料というシステムもあります。真剣さという点ではダントツのものがあります。
ただ、その真面目さゆえでしょうか、担当者の強い勧めがあることもあるため、本人がピンとこなくても、実際に会ってみるという場合も多いでしょう。
するとお互いにまるでイメージが違うなんてことがあったりします。
昔の結婚相談所というのはそうしたものでした。
別に無理矢理にでもカップリングさせようとするわけではありませんが、相談に乗っていると、会員よりも会の担当者の方がカップリングに焦ってしまうところがあったりします。
今のネットの時代、気楽に利用しているつもりでも、自由に出逢いを探すという感じはないかも知れません。しかしそれだけ真剣だということは言えると思います。
「ネット婚活」というより、登録までがネットでできるようになった、そのぐらいだと考えておいてよいと思います。
もちろん、 メールや担当とのチャットなどネット時代特有の利便性は活用されています。
5.アプリなど、出逢い系の延長型
ネット婚活の便利さやスピード、手軽さということを考えればやはりこうしたサービスが多くなるというのは当然の成り行きかも知れません。
こうしたタイプのサービスはネットに構築したシステム、アプリなどにサービスが依存した婚活サイトということになります。
システムは頻繁に更新されますし、色んな機能をこちらが自発的に活用することになります。
しかしこういうサービスは特に自己責任の世界であり、積極的に自分が婚活するという気持ちが必要です。
サービスは「出会いの応援」に過ぎないのです。
婚活アプリは自由で時間の節約になり、そして多くの選択肢から出逢いまで早く辿り着けるというメリットがあります。
ただしどんな婚活サイトでも結局は同じことですが、特に自己責任ということは強く意識しておくべきだと思います。
また、お互いに疑心暗鬼の状態で信頼関係を醸成するまでには多大な労力が必要ですし、やっと会うことになっても失望されられたり気分を害したりというリスクはあります。
ここで下に簡単な表にまとめてみました。
だいたいのサービスの特徴を捉え、網羅できているのではないかと思います。
婚活サイト、コンセプト分類
この比較表は当サイト管理人独自の基準で比較したものです。
パーティ型 | 条件厳選型 | マッチング型 | 結婚相談所型 | 出逢い系型 | |
---|---|---|---|---|---|
運営の弱点 | 人集め。パーティの段取りが難しい。 | 名簿。個人情報の扱いが大変。 | できるだけ会員数が欲しい。 | 来所が条件になってしまう。世話人の労力。 | ヤリモク排除など、質の維持が難しい。 |
よくない点 | その場での競い合いになりがち。 | 条件に呑まれやすい。肩書きだけで判断しがち。 | アルゴ、プログラムに依存しているのに中味が見えにくい。 | 強く推薦されて、押し切られてしまうことがある。 | 完全な自己責任。婚活のモチベーションの維持が大変。 |
いい点 | 実際に会って話して判断できる。予約が簡単。 | よい条件の安心できる相手がいる。 | 簡単。ネットの利点をよく活用できる実感がある。 | 担当が親身になってくれる。相談ができる。 | 手軽で気軽。チャットのように気軽なやり取りができる。 |
時間 | 随時 | ややゆっくり | 会員数による | ゆっくり | スピーディ |
今の時代ですから、お互いが警戒しながら出会うことになるというのは仕方がないことです。
しかしそれはある意味で健全なことかも知れないと私は思います。
結局は結婚というのはご自分の判断です。
慎重であるに越したことはありません。
ネット婚活のそれぞれの特徴を掴んで、賢くご自分に合った利用ができればいいと思います。
なお、特に、熟年・壮年に絞ってネットの婚活を考えてみると、実際に相手に会うまで考えておくべきことは若い人よりも多いと思います。
しかし熟年・壮年だけを対照とした婚活サービスというのはまだあまりありません。
そのため、どうしても若い人も、それこそ未婚も死別も、離婚経験者も色んな方がともに一緒に登録会員として婚活してゆくことになりなます。
特に熟年や壮年の方には注意すべきことがあるように思います。
あらかじめ想定をしていれば難しいと思われる熟年・壮年の婚活にも希望が持てる、そんな問題もあるのではないか。
それはまた次の機会に。
最後になりますが、こうしたネット婚活はどんな形態であっても、ユーザーがシステムを鍛えるものです。
運営が登録者の意見を受け止めてよく聞いてくれるところ、登録者の不満や不平に対応してくれるようなところであれば自然と登録者が増えてゆきます。
出逢いの幅が広がってゆく余地があると思います。
サービスが要望について開かれたものがあるかは注意したいところです。
そして、本サイトでご紹介していますが、作家・三島由紀夫のような出逢い、「直感を信じて人生をともに歩むことを覚悟する」そんな結婚観もあるのかも知れません。
「一期一会」というものを大事にされる婚活もいいのではないか。
私はそんな気がしています。